「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 重いカゴを軽々と持つジークハルトの力強さに、以前抱き留められた時の腕の逞しさを思い出して赤面するも、今は照れている場合ではない。

 エレオノールは慌ててカゴを取り戻そうとしたが、想像以上にジークハルトの力が強く、とても奪い返せそうになかった。

「離してください、これは私の仕事なんです……っ」

「今にも倒れそうな顔をしているくせに、なにを言っているんだ」

「この顔はもともとです!」

「いいから邪魔をするな。お前は部屋で休んでいろ」

「だから、そういうわけにはいかないって言ってるじゃないですか……!」