「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 まるで咎められているようだと思ったエレオノールは、慌てて言葉を続けた。

「扉の調子が悪くなっていることは伝えておきました。もうあんな失態はいたしませんので、ご安心ください」

「……本当になにも覚えていないんだな」

「それも申し訳ございません。なにか粗相をしてしまったでしょうか……?」

 緊張しつつ尋ねると、ジークハルトは再び眉間に皺を寄せた。

 そして、ぎくりとしたエレオノールにはかまわず、洗濯物が入ったカゴに手をかける。

「今日の仕事はいい。これは俺がやっておく」

「なにを仰るんですか! 城のご主人様にそんな真似をさせるわけにはいきません!」