「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 果たしてどんな反応があるかとはらはらしていたエレオノールは、ジークハルトが苛立たしげに眉根を寄せたのを見て、無意識に背筋を正した。

 ジークハルトはしばらく黙った後、地の底を這うような声で言う。

「参考に聞かせろ。お前はいつも、なんの仕事をしろと言われている? そもそも仕事は子竜の世話ではなかったのか?」

「リュースの世話だけでは、いただいている待遇にふさわしくないと思いましたので。手のかからない子ですし、空いている時間は手伝わせてほしいと私からお願いをいたしました」

 リュース、とジークハルトが子竜の名を反芻する。