倉庫から出られなくなって数日、今日もエレオノールは大量の洗濯物をカゴに入れて運びながら、首をひねっていた。

(うーん。あの時、私を部屋まで連れて行ってくれたのは誰だったんだろう)

 あの日、気がつくと自室のベッドに寝ていたエレオノールは、どうやって自分が倉庫から出たのか、いつ部屋に来たのかをまったく覚えていなかった。

 暗闇のせいで嫌な過去を思い出したところまでは覚えているが、その先の記憶がふつりと途切れてしまっているのだ。