「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 冷たい水に触れ続けたせいで、手はすっかり赤くなっている。

 水をすくうように形を作ると、エレオノールはそこに温かい息を吹きかけた。

 その程度ではとても温まりそうにないが、かじかんだ指先にほんの少しだけ感覚が戻る。

 なぜ、エレオノールが洗濯物をしているかというと、彼女自身がメイド長に手伝いを申し出たからだ。

 エレオノールの待遇はたしかにいいものだったが、使用人たちからの覚えはめでたくないようで、城を歩き回ると不快そうな顔をされる。

 言葉でしか城の説明を受けていないため、自分の足で場所をたしかめたかったが、使用人たちはすぐ部屋へ戻るよう言った。