「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 腕から投げ出され、ベッドの上にぽふっと落ちた子竜が抗議の鳴き声をあげる。

「ごめんなさい、私もびっくりしちゃったの」

 エレオノールは慌てて起き上がり、仰向けになって暴れている子竜をベッドに座らせる。

 そうしているとまるでぬいぐるみのようだった。

「みゃあう」

「これでよし。あなた、本当に猫みたいな鳴き声ね。本当はドラゴンじゃなくて猫なの?」

「みゃあ」

 子竜は器用に両手でエラフィの角を持ち、がじがじと齧り出す。よほど気に入ったようだ。

 その愛らしい仕草に、エレオノールの頬も緩んでしまう。

「これからどうなるんだろうね」

「みゃう?」