「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 そう考えているうちに、説明を済ませたミリアムはメイドたちを引き連れて部屋を出て行った。

 ひとりになったエレオノールはようやく息を吐き、子竜を抱いたまま部屋の中を歩き回ってみる。

(普段、どんなお客様をもてなす部屋なのかな。かなり立派な作りのように思えるけど)

 充分な広さの部屋には、本棚やテーブル、暖炉やソファといった生活に必要なものがひと通り揃っている。

 続き部屋になっている場所は寝室で、ここもまた落ち着かないくらい広い。

 窓のそばにある大きなベッドに腰を下ろしてみると、身体が沈み込むほどやわらかく、思わず体勢を崩したエレオノールはそのままひっくり返ってしまった。