「そーか。ちかちゃんだな? ならお前、オレの敵だ。前から思ってたよ。ちかちゃんにわざわざのろけにきたり、ちかちゃんがジョギングしてるの知ってて公園に見せびらかしにきたり。性格悪いなってずーーーーーっと思ってた」
「な、なに急に」
「悪いけどちかちゃんの前から消えてくれない?」
目の前にいるのはちかちゃんの友達ではない。ちかちゃんを陥れようとしている敵だ。つまりそれはオレの敵でもある。
「ああ、まさかとは思うけど……ちかちゃんの好きな相手とつき合ったのって、ちかちゃんへの嫌がらせが目的でほんとうは好きでもなんでもなかったりするの?」
「やめて、佐藤くんはあの子に騙されてるんだよっ」
「もうやめなよその演技。なに言ったってオレは自分の目で見たものしか信じない。そしてオレが見たのはちかちゃんに対して意地汚いことをするあんただ」
敵を見る目で彼女を見る。
ちかちゃんの友達を語りながらちかちゃんを傷つける行動をする。
それが許せなかった。
彼女はとりつく島もないことを悟ったのか、歯を食いしばって斜め下の地面を睨みつけている。
「どうして、」
ギリギリと拳を震わせながら、彼女は絞りだすようにしゃべる。その肩はブルブルと震えていた。
「なんで千花ちゃんばっかり……!!」


