「なにが知りたい?」
「え?」
「わたしのこと。他になにが知りたい?」
「し、質問タイム!? いいの!? 待て待てえっと、ええっと……」
佐藤くんはぱっと目を輝かせてから、あたふたしながら質問してくる。
「じゃあさ、進路とかもう考えてる……?」
「進路かあ。具体的にはまだ決めてないや。でも将来の夢はバレーボール選手! それでいつか教える側にもなりたいと思ってる」
佐藤くんは「そっか……」と呟いて、ふと上を見上げて自傷的な笑みを浮かべた。
「ちかちゃんはすごい。オレはなーんにもない。からっぽ。絶対に家継げとか言われるし将来のことなんて考えたくないや」
「わたしも不安だらけだよ。うち片親だから、将来はバレー辞めて働いた方がいいかもしれないし。そうなったら趣味で続けようかなって」
「ちかちゃんは責任もってオレがプロバレーボール選手に育てます」
「なんで保護者ヅラ?」
佐藤くんはえへへと笑った後、膝に顔を埋めてしまう。


