「わあ……!」
太陽のひかりがさんさんと降りそそぎ、色とりどりの花々がすくすくと育っている。
わたしは大きく深呼吸をしてから、美しい周りを見渡した。
(すごい。楽園……ってこういうところのことを言うのかな)
一定のリズムで室内を潤すミストシャワーと、甘くフレッシュな香りがつかれた体をじわじわと癒してくれる。
見たことのない世界にわたしの頭はビリビリと刺激を受け、胸は不思議なときめきで満たされた。
落ち着きなくキョロキョロとしながら、自然と口角が上がってしまう。
「すごいよ佐藤くん……わたしこんなにきれいな場所初めて! 連れてきてくれてありがとう」
興奮を隠せないまま佐藤くんにお礼を言うと、佐藤くんは温室のガラスにもたれかかりながら私を見ていた。
ガラスで屈折した陽のひかりがわたしと佐藤くんを照らす。
佐藤くんは口元は笑っているのに、苦しそうに眉間にしわを寄せていた。なにかをこらえるようなその表情にわたしは首を傾げる。


