シュガーコート



(もう、誰にでもいいから笑い飛ばしてほしいよ……)

 佐藤くんはしばらく黙った後、わたしの机に肘をついてわたしの瞳を覗き込む。

 そして、柔らかな笑顔を浮かべてささやくように言った。


「じゃあオレとつき合おっか」

「え?」


 その場の空気がしーんと静まりかえる。わたしは自分の耳を疑った。

(絶対に聞きまちがいだよね……?)

 佐藤くんは妙に近い距離でニコニコ笑顔を浮かべている。

「えっと、いまなんて?」

「オレとつき合おっか」

「え……ええ!?」

 聞きまちがいではなかった。今度こそクリアに聞こえたその言葉に思わず叫んでしまい、教室に残っているクラスメイト達の視線が刺さる。

 わたしはぱっと口を押さえてから、ヒソヒソと佐藤くんに問いかけた。