「千花、いい? あんたにはいま新しいトキメキが必要なの。断ったらもったいないよ!」
「佐藤って最近女子に人気だし、うかうかしてるとまた奪われちゃうよ!」
「ま、またって言うなあ……」
二人の熱の入った後押しに、わたしはボボボッと顔が熱くなるのを感じた。
「それにしても」と双葉が思い出したように言う。
「あたし佐藤と同じ小学校だったんだけど、ずいぶん印象変わったわ。そもそもちょっと浮世離れしてるようなタイプだったし。あんなふうに千花にグイグイいくとは。けっこう意外かも」
「そうなの?」
うちの中学校は学区が広い関係で、生徒は三つの小学校から進んでくる。わたしたち三人はそれぞれ別の小学校出身で、佐藤くんは双葉と同じ小学校だったらしい。


