シュガーコート



(二人のデートを見てもっと傷つくかと思ったけど)

 わたしは遠ざかっていく二人の後ろ姿を黙って見ている佐藤くんに目をやる。

(もしかして、佐藤くんのおかげ……?)

「わざわざ、…………性格わっる」

 ポツリと佐藤くんがなにかをつぶやく。わたしはうまく聞き取れずに聞き返した。

「え?」

「ううん! なんでもないよ♡」

 パッとこっちを見てにこにこする佐藤くんに、わたしは困惑してしまう。

「オレはやっぱりちかちゃんが好き」

「う、や、やめてよ」

「やめない。告白の返事まってる」

 さわりと木々の間を風が抜ける。

 どうやら、やっぱり、わたしは佐藤くんの真剣な表情にめっぽう弱いらしい。