「はじめまして! ちかの彼氏の佐藤です!」
「ってコラーッ!!」
玉之江先輩にまで笑顔でホラをふく佐藤くん。わたしは慌ててその首ねっこを掴む。
「へえーそうなのか!」
「はいそうです!」
「いいえっ! ちがうんです! 気にしないでくださいっ! あ、そうそう二人はお出かけですか!?」
必死に話題を変えるわたしに先輩が頷く。
「ああ、ちょっと駅前デートにな。ひなたちゃんに聞いたけど、この公園って駅までの近道なんだろ?」
「え?」
(そんなことないと思うけど……抜け道でもあったっけ)
「先輩、千花ちゃんのトレーニングの邪魔になっちゃうしもう行きましょ? がんばってね千花ちゃん」
「あ、うん。また学校で」
ヒラヒラと手を振って二人を見送る。仲よさげに歩く二人を眺めて、わたしのこころは不思議と凪いでいた。


