シュガーコート



「うさぎの動画いっぱい見つけたから見て♡」

「わ! ほんとうだ」

 佐藤くんのスマホ画面ではわたしの大好きなロップイヤーがすうすう寝息を立てていた。

(もしかして、わたしがうさぎ派だって言ったから探してくれたのかな……)

 なんだかこころがむず痒くなる。

「お、北田?」

 そのとき、聞き覚えのある声が私の名を呼ぶ。

 ドキンなのかギクリなのか分からない胸の鼓動に、わたしは表情が固くなるのを感じた。

 振り向くと玉之江先輩が笑顔で手を上げている。その隣には、かわいいワンピースを着たひなたが寄り添っていた。

「自主トレか? 感心感心」

「あ、お、おはようございます。ひなたもおはよう」

「……うん! おはよう千花ちゃん」

 ひなたはわたしのとなりにいる佐藤くんをしばらく見てから、にこりとわたしにほほえみかける。