(もしも、本気でわたしのこと好きなんだとしたら……なんでなんだろう? 理由は?)
見た目も中身もかわいくない。成績も普通。バレーボールしか取り柄がないわたし。
特に絡みのなかった佐藤くんに好かれる理由が思いつかないのだ。
(もしかしてほんとうは誰でもいい、とか)
その考えに至ったとき、わたしのなかをモヤモヤがかけ巡る。しかしそうなのだとしたらつじつまが合ってしまう。
きっと、失恋直後で弱っているわたしなら、コロッと落ちると思われたのだ。
わたしはむむっと口を結んでスタスタと先を歩く。そんなわたしに佐藤くんはススッと追いついてきて、わたしの顔を覗き込んだ。


