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千花がバレーボールをしている姿が好きだ。鳥のように一瞬で空中に舞い、猫のようにボールを追いかける。
今日は眠そうな顔をしていたのに、コートに入ると途端にスイッチが切り替わるみたいに凛々しくなる。
素敵だよ、千花。他の誰よりも輝いてる。
オレはこころの中で千花を応援する。声に出したら他の音に紛れてしまうから、いつか千花に届くように。
千花が大会メンバーに選ばれたら見に行こうか。もしも客席にいるオレを千花が見つけてくれたなら、きっとそれだけで幸せだ。
「千花、がんばれ。千花」
オレは華麗なサーブを決めた千花の笑顔を目に焼きつけた。


