シュガーコート


「部活見に来たいって言うからさー」

「あ……あはは、先輩ってば部活に集中してくださーい!」

 そう言ってわたしはひなたから見えない位置にかけ出した。

 普通に喋れていただろうか。わたしは壁に手をついて胸を押さえる。

(紹介って……そんなつもりじゃなかった。ただわたしの友達だって、言いたかっただけで)

 集合がかかり、部員が一ヶ所に集められる。わたしは先生の話を聞きながら、もう一度おそるおそるひなたの方を見た。

 ひなたは玉之江先輩ではなくわたしを見ていた。いつもの笑顔はなく、ただじっと、真顔でわたしを見つめていた。

(ひなた…… ん!?)

 すると突然わたしの目にありえないものが映る。

 ひなたの数歩となりで、とびきりの笑顔を浮かべた佐藤くんがこちらに手を振っていたのだ。