並んで改札へ向かう途中、わたしはちらりと謙信を盗み見る。
同じくらいだった目線はいつのまにか謙信に見下ろされるようになった。
成長痛に苦しんでいると思ったら腕や足がすらりと伸びて、あどけなさを少し残したまま驚くほどかっこよくなった。
(謙信ってば最近女子人気がより高まってるんだよね)
謙信に注がれる熱い視線に気づかないわけがない。それどころかわたしに直接謙信のことを聞きにくる子もいる。
そのたびにわたしは思うのだ。もしも謙信がかわいい女子に告白されたら、わたしはきっと振られてしまうんじゃないかと。
これから先も起こり得ることだ。中学を卒業したらきっと謙信はたくさんのかわいい子と知り合うだろう。
わたし以外に付き合いたいと思う子だって現れるかもしれない。
(でも、それまではわたしの彼氏だから)


