「そういえば、千花は県内の高校から声かかってるんでしょ? スポーツ推薦で進学するの?」
「まだちょっと考え中。学費とかいろいろあるから、お母さんと話し合ってるんだ」
「二人と高校でも一緒にプレーしたかったな……」
ポツリと双葉がひとり言のようにこぼした言葉に、わたしたちはしんみりしてしまう。
亜矢は市内の公立高校、双葉は私立の女子校を第一志望にしている。わたしも含めるとそれぞれバラバラの進路が待っていた。
「もう、そういうこと言わないで。まだ試合残ってるんだから」
「そうだよ。そういうのは全部終わってから!」
しょんぼりする双葉の肩を亜矢と一緒に叩く。わたしたちはまだなにも終わっていないのだ。
空気を変えるためか、亜矢が大げさな笑顔をわたしに向けて言った。
「で! そんな忙しい千花は一周年記念日が久しぶりのデートってわけだ! 最近どうなのよ? ん?」
「どうって、別に普通だよ? 部活休みの日に会えるときは会うけど、最近は向こうも忙しそうで」


