ちかちゃんの口から小学校の同級生の名前が出る。藤井といえば女子にモテるが性格は粘着質だ。オレの頭の中でパズルのピースがはまった。
(もしかしてあのダジャレ手紙の差出人は……)
「告白されて、それで気づいたの。佐藤くんに告白されたときと全然ちがうって。わたし、最初から佐藤くんのこと特別に思ってたんだって。佐藤くんにならなにを知られても構わないし、もっと、知りたいって……」
そう言いながらちかちゃんの顔はどんどん赤くなっていく。
オレはたまらずちかちゃんの手を取り頰を寄せた。好きが限界を超えて、もはやこの世のなにからも守らねばという気持ちになる。
「オレがいるよ。もし藤井が付き纏ってきてもオレが絶対になんとかするから。だからオレのそばにいて」
「う、うん。ありがと……。あのさ、けんけんは恥ずかしいから、謙信って呼んでもいい? わたしのことは千花って呼んで」
「けっ『謙信』!? 『千花』!?!?」
「だからさあ……ふふ、まったくもう」


