シュガーコート



「もう。調子いいんだから。これでも最近大人っぽくなったって言われるんだよ」

「うん。それはそうかも」

 オレはちかちゃんの手をギュッと握る。

「ちかちゃんにはさ、大きなエネルギーを感じるんだ。足を止めそうになるオレを突き動かしてくれる、まるでバズーカみたいな」

「バズーカ」

「だからちかちゃんがメンタル弱ってるときはオレが支えたい、オレが止まりそうになったら、また背中を押してほしい。ちかちゃん、オレとつき合ってください」

 足を止めて、ちかちゃんの顔を見てはっきりと言う。

 今回のようなことからちかちゃんのこころを守りたい。まっさきに頼ってほしい。一番の味方でいたい。

(ちかちゃんの特別になりたい。それ以外はいらない。なにも)


「うん」

 
 夕焼けに照らされたちかちゃんが、はにかみながら答えた。

「『うん』!?!?!?」

「いやだから驚きすぎ」

 ちかちゃんの手がオレの手を握り返す。オレは夢見心地で繋がれている手を見つめた。