四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「シュリ?どうしたの?」

「四季くん…今から四季くんのおうち行きたい」

「どうした?具合い悪い?」

「そんなんじゃないけど…だめ?」

「だめなわけないよ。お泊まりのときの計画も立てたいし。皐月も呼ぶ?」

「二人がいい…今日は二人がいいの」

「…いいよ。二人だけでいっぱい可愛がってあげる」

四季くんはきっと気づいてる。
私がして欲しいこと。

いっぱい四季くんに求められたいって思ってること。

ギュッて握られた手のひらを強く握り返したら、
四季くんのおうちまではまだまだなのに、キスをしてくれた。

周りには下校中の生徒がいっぱい居るのに、そんなことはどうでもよかった。
こんなんじゃ足りない。
全然足りないよ。

「ごめんね?我慢できなかった。早く帰ろう」

「うん」

「ふふ。どうしたの?シュリはいつも可愛いけどさ。いつにも増して甘えたさんだね?」

「ずっと二人で過ごせてないもん。私だって我慢できなくなっただけだよ」

「…さっきの柳瀬と関係ある?」

「無い。あるわけないじゃん。ただの国語教師だよ」

「なんかの八つ当たりだったのかもね。奥さんとひどい喧嘩した、とか」

「だったらざまーみろだよ」

「あはは。シュリってそんなに柳瀬のこと嫌いだったっけ?」

「嫌いだよ」

「…ふーん?じゃあ俺がいっぱい可愛がって忘れさせてあげる」

柳瀬先生のせいで四季くんは不機嫌そうだったけれど、
今はご機嫌みたいだった。

私はまだモヤモヤしているけれど、
隣に四季くんがいてくれるんだから平気。

あんな奴の挑発になんか乗るもんか。