四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

四季くんと皐月くんと校舎を出たら、校門前に車が停まっていた。

「あ、かいちゃんだー!」

車のそばで、こっちに手を振っているひと。
皐月くんがうれしそうに走っていった。

「皐月くんって、四季くんを置いてくことあるんだね」

「海斗だからな」

「へぇ…?」

「しーちゃーん!ぼく達行くねー!」

「あれ?四季くんは?」

「いいんだよ。皐月を迎えに来たんだから」

「え?そっか?」

「かーえろっ」

私の手を握って、四季くんはくしゃっと笑った。

「どうしたの?なんか機嫌よさそう」

「シュリと二人なの、久しぶりだもん」

「そう言えばそうだね」

「それに今日は慰めてあげなきゃ」

「慰める?」

「俺のだいじな子が落ち込んでるんだもん。当たり前でしょ?」

そんな風にやさしくされたら、また調子に乗ってるなんて言われちゃうかもしれない。

それでも四季くんの存在は大きい。
私の気持ちをやわらかくしてくれる。

ちょっとだけ拗ねてもいいのかな…。
四季くんに甘えられるのは私の特権だって思ってもいいのかな。

四季くんなら全部許してくれる気がして、
私ってやっぱりずるい。