四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「みのりちゃん!」

「え、三神さん…?なに?」

「委員会行くの?」

「そうだけど…」

「みのりちゃんのとこも数学のテスト、今日だった?」

「うちは昨日」

「そうなんだ!私、バカだからめっちゃ憂鬱だったんだよね」

「だから何?」

笑顔、わざとらしかったかな。
まだちょっと緊張して、夕凪と喋るときみたいに自然に笑えないや。

無表情のみのりちゃん。
私の笑顔だけが的外れみたいに宙に浮いた気がした。

「あの、さ…夏休み、よかったら一緒に遊ばない?」

「は?三神さんと?」

「夕凪と三人でもいいし、皐月くん達と…遊ぶこともあると思うし、みのりちゃんもどうかな?」

皐月くん、って聞いた瞬間に、
みのりちゃんの耳が赤くなった。

「なんで私が…」

「あのね、みのりちゃんが図書室で声をかけてくれた日から、ちょこっとみのりちゃんの話もしてて…」

「話?」

「私の親友とおんなじ風紀委員で、その…私はあんまりお喋りしたことは無いんだけど…」

「…」

「夕凪からはいい子だって聞いてて、」

みのりちゃんの眉間に皺が寄っていく。
ギュッて握り締めたこぶしがちょっと震えている。

どうしよう。
私、間違った。