四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

約束したのに結局自制できなくてくっついてこようとする四季くんを必死で止めたり、
わざと狙ってるみたいに現れる海斗さんから逃げたりと、四季くんのおうちは私にとって、すっかり危険地帯となった。

だから木曜日までの放課後の勉強は、学園の図書室でお願いした。

「明日だね。テスト」

「うん。でもけっこう自信あるよ」

「ほんと?」

「うん。四季くんが教えてくれたおかげ!」

「シュリがちゃんと頑張ったからだよ」

四季くんはやさしい。
私を褒めるのがじょうず。
四季くんが褒めてくれるなら、頑張れないことなんてない。

「ねー、そろそろ切り上げたほうがいいんじゃない?図書委員さん、閉めたそうだよ」

もちろん、今日も皐月くんも一緒。
四季くんと皐月くんのクラスメイトさんにバスケしようって誘われていたけれど、
「しーちゃんがしないならしない」ってあっさりと断っていた。

皐月くんからはいつもさくらんぼの香りがする。
いつも絶対に舐めている棒付きキャンディーのせいだ。

飴を舐めながら喋る皐月くんの、片方のほっぺがぽこって丸くなっていて可愛い。

「そう言えば皐月くん」

「なにー」

「みのりちゃんとはどう?」

「みのりちゃん…あぁ、あの風紀委員の子かぁ。…どう、って?」

「えーっと、みのりちゃん、皐月くんとお話したそうだったから。なんかあったかなって」

「別になにも?それにぼくに話しかけられて逃げてたじゃん」

ぼりって音がして、
皐月くんがキャンディーを噛み砕いた。

「あの子、別に逃げてないだろ?」

「えー、そうかなぁ?」

「皐月ってほんとに女の子に興味ないんだな」

「そんなことないよ?可愛い女の子は大歓迎」

「へぇ?初耳」

四季くんも初耳だなんて意外だった。
私は去年からの皐月くんしか知らないけれど、
今まで彼女…は居たことあるよね。
皐月くん、モテるし。