四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「風紀ちゃんとなに喋ってたの」

「風紀ちゃんじゃなくてゆうな、ねっ!みのりちゃんのことだよ」

「あー、お昼の」

「うん。あの子、皐月くんのこと好きじゃない?」

「そうだねぇ。あんなに真っ赤になっちゃって」

お昼のことを思い出してクスクス笑う四季くん。
自分から話題を振ったくせに、他の女の子のことでそんな表情をするなんて、ちょっと妬けちゃうな。

「どした?」

「べっつにー」

「別に、じゃないでしょ?ちゃんと言って」

あれ?私、そんなに分かるくらいムッとしてたかな?

みのりちゃんに協力したいのに、
なに勝手に怒ってんだろ。

「四季くんがそんな顔して笑うから…他の子のことで…」

「やきもち?」

下足箱の前。
二年生と三年生の下足箱はちょっとだけ離れてる。

だから靴を履き替えるためにちょっとだけ離れなきゃいけないんだけど、
四季くんは下足箱と下足箱のかげに、私を追いやった。

壁に背中がついて、四季くんの右腕もトン、て壁につかれた。

逃げ場はなくなった。

たまたまいないだけで、こんな場所、すぐにひとが通るのに!