四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「四季くんは…ことりさんが初めて?」

「………うん。なんでも、全部ことりさんが初めてだった」

「ぜんぶ?」

体内の心臓に一番近い部分がどういうトコかなんて分かんないけど、
心臓にすごく近いトコがドクンッて動いた気がした。

「ことりさんが全部初めて」の意味が分かる気がして。

「恋人が経験するようなこともだし…女性を本当に好きになるのも…」

「そ………っか…」

「あーっシュリ、本当に今は絶対に違うっていうのが前提だからな?絶対にシュリだけだって誓えるから話せるんだ…。信じてくれる?」

「信じるよ…」

「よかった…。恋愛経験なんて無い俺に、ことりさんはなんでも教えてくれた。たぶん、俺を自分好みにしたかっただけだと思うけど、口癖みたいに“イイ男になりなさい”って言ってたな」

「なんか高級ホステスのママみたい」

「あはは。俺はことりさんに飽きられないように必死だった。ずいぶん背伸びして、あのブレスレットをプレゼントしたりさ」

「ブランド物なの?」

「んー…まぁそれなりに。ガキに見られたくない、ちょっとでもことりさんと釣り合う男になりたいって、必死で小遣いかき集めてさ」

「あはは。可愛いね…」

「バカだよなぁ。でもことりさんのキラキラ光る瞳を見てるだけで幸せだった。顔や金目的だったとしても」

「顔目的って自覚あったんだ?」

「別れた後に海斗に言われたんだよ。俺は思ってません」

「ほんとかなぁ」