階段をのぼってくる音。
ジッとしゃがみ込んでいる私の前に、四季くんもおんなじようにしゃがんだ。
「そんなとこにいたら危ないよ」
「大丈夫だよ…ついたてあるもん」
「危ないから。部屋もどろ」
私の脇の下から手を差し込んで、子どもを抱きかかえるみたいにして立ち上がらされる。
四季くんがベッドに座って、膝の上に座らせられる体勢になった。
俯けている顔を四季くんが覗き込む。
「しゅーり。ごめんね、驚かせて」
「あのひと誰…」
「んー………元カノ」
「そうだよね」
「なんで?」
「そんな関係じゃないひとがキスしたりしない」
「………ごめん。ちゃんと洗ったよ?」
「そういうことじゃない!洗ったって事実までは消せないもん!」
「うん。ごめん。ごめんね…」
抱き締められながら背中をトントンってされて、
こんなのわがまま言ってる子どもをあやしてるみたいで嫌だよ…。
「いつ付き合ってたの…」
「シュリと付き合う………ほんとにちょっと前」
「やっぱり」
「やっぱり?」
「…あのひとがしてたブレスレット。四季くんも持ってるよね?」
顔を上げて見たら、四季くんのヘーゼルナッツ色の瞳が揺れている。
嘘がつけない、やさしいひと。
ジッとしゃがみ込んでいる私の前に、四季くんもおんなじようにしゃがんだ。
「そんなとこにいたら危ないよ」
「大丈夫だよ…ついたてあるもん」
「危ないから。部屋もどろ」
私の脇の下から手を差し込んで、子どもを抱きかかえるみたいにして立ち上がらされる。
四季くんがベッドに座って、膝の上に座らせられる体勢になった。
俯けている顔を四季くんが覗き込む。
「しゅーり。ごめんね、驚かせて」
「あのひと誰…」
「んー………元カノ」
「そうだよね」
「なんで?」
「そんな関係じゃないひとがキスしたりしない」
「………ごめん。ちゃんと洗ったよ?」
「そういうことじゃない!洗ったって事実までは消せないもん!」
「うん。ごめん。ごめんね…」
抱き締められながら背中をトントンってされて、
こんなのわがまま言ってる子どもをあやしてるみたいで嫌だよ…。
「いつ付き合ってたの…」
「シュリと付き合う………ほんとにちょっと前」
「やっぱり」
「やっぱり?」
「…あのひとがしてたブレスレット。四季くんも持ってるよね?」
顔を上げて見たら、四季くんのヘーゼルナッツ色の瞳が揺れている。
嘘がつけない、やさしいひと。



