四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「柳瀬晴陽せんせーい?俺が今回関係ないってこと、ないでしょ?」

「なんで…」

「シュリにそんな淫らなモノつけたのは俺だし、」

四季くんは指でシャツの襟元をちょっと下げて、見せた。

「俺にもあるんですよ。シュリと愛し合った証拠がね」

「クッ…」

「シュリだけに罰を受けさせるなんて教師として不公平じゃないですか?あ、それとも逆ですか?」

「逆っ…!?」

「不公平じゃなくて、ご自身の欲のためにズルしたんですか?」

四季くんが皐月くんからもう一枚、紙を受け取って、うずくまる柳瀬の上に落とした。

ひらひらと宙に舞いながら落ちた紙を拾った柳瀬は、一瞬で血の気が引いたみたいに青ざめた。

「まだ風紀委員長が残ってて助かりました。それ、今朝の検査で引っかかった生徒のリストです」

リストには私の他に十人くらいの名前が書いてある。

柳瀬は私ひとりだって言った。
全部嘘だったんだ。

「ひとりひとりに聞いて回りましょうか?なんで今日来なかったのか。再検査のプリントはどうするのか。大方、すでに署名はしてて、後日提出しろとかなんとか言って言いくるめたんでしょうね。こんな検査ダルいに決まってるし。来ないでいいなら抗う必要なんてないし」