四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「なんで二人が…私、指導室に行くこと言ってない…」

「コレだよー」

皐月くんがポケットから出した一枚のプリントをひらひらと振ってみせた。

風紀委員が服装検査のときに、引っかかった生徒に対して配っている物だ。
服装の再検査の有無に丸をつけるようになっていて、
再検査で合格すれば、担当の教師…つまり柳瀬の署名を貰って、風紀委員会に提出するようになっている。

私が今朝、委員長から貰ったのと同じ物だった。

「なんで四季くんが…」

「さっき風紀ちゃんに貰ったんだ」

「夕凪に?さっき?」

四季くんは柳瀬の胸ぐらを掴んで壁際に押し付けた。

グッ…って低い声を漏らした柳瀬は、抵抗しなかった。

「″検査引っかかってますよね?コレ持って急いで生徒指導室に行ってください!“って。今日は俺が日直だったからさ。ちょっと遅くなっちゃってごめんね?」

「なに言ってんだ!お前は引っかかってないだろ!?職務妨害だ!」

「淫行教師のクセに強気だね?」

まだ動画を撮影中の皐月くんがスマホのカメラを向けながら柳瀬に近づいた。

「やめろっ!」

腕で顔を覆う柳瀬。
今更意味なんてない。

「こういうときは録音か録画しといたら役に立つってシュリちゃんが教えてくれたんだよねー」

みのりちゃんとのことがあった時に録音していたものを言っているんだろう。

確かに覆しようのない証拠になる。
しかも動画だし。