四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

セーラー服の胸元をグッと掴んでいた四季くんが、私にまたがったまま、顔を伏せて、荒い呼吸を繰り返した。

その呼吸には怒りが滲んでいることが分かった。

胸元を掴む手が震えている。

髪の毛で隠れて、表情は見えない。

「四季くん…」

「クソッ…」

バッと私から離れた四季くんが、
扉に立てたモップを外して床に叩きつけた。

乱暴に扉を開けて、四季くんが出ていく。
すぐそこに立ち尽くしていた皐月くんが、慌てて後を追った。

体が震えている。
足もガクガクしてうまく立ち上がれそうになかったけれど、四季くんを追いかけなきゃ。

四季くんの目。
聞いたことのない声のトーン。

脳裏に焼きついて離れない。

このままでいいはずがない。

四季くんを傷つけたのは私だ。
あの日、ちゃんと四季くんに話していれば、皐月くんだってきっとあんなことはしなかった。

ちゃんと話さなきゃ。
ううん…四季くんはもう、私の話なんて聞いてくれないかもしれない。

それでも何もしないままなんて絶対にムリ!

自分を奮い立たせて立ち上がった。

体育館倉庫を飛び出して、体育館を出ていくところで体育教師とすれ違った。

「あれ?若葉は…っておーい!」

先生、ごめんなさい。
今はそれどころじゃありません。