四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「はい、ストップ」

「んっ!?んん!」

「ごめんね、もう限界。君のこと、どうにかしちゃうかも」

「んーっ!」

「嘘だよ。どうにもしたくない。めんどくさいからさっさと消えて?」

みのりちゃんのくちから手のひらがパッと離された。

四季くんが無表情で、ベンチに座るみのりちゃんを見下ろしている。

反対にみのりちゃんは怯えた目で四季くんを見ていた。

「昨日ね、シュリから聞いたんだぁ。君とのやりとりの音声もとっくに聴いてるよ」

「星乃先輩っ!違うんです、三神さんが…」

「浮気したって?あの日、シュリを送ってって頼んだのは俺だし、二人でいたのは知ってるけど?」

「なら家に送り届けて別れるのが普通じゃないですか?車を停めてまで二人で話すなんて怪しいですよ!」

「あのさぁ、みのりちゃん」

「はい…」

「君は俺達と友達でもなんでもないよね?話したいことがあったかどうかも分かんないくせにうるさいよ、部外者が」

「せんぱ…」

「うるさい」

ビクッて肩を震わせたみのりちゃんがすがるように夕凪を見た。

「まだ続けるの?」

冷たく言い放った夕凪の言葉に、みのりちゃんは項垂れた。