四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!

「海斗さん、お待たせしました。歩いて帰れるのに、いいんですか?送ってもらっちゃって」

「ちゃんと送り届けないと、心配して四季が死んじゃうからね」

「そんな大袈裟な…」

「シュリちゃんってさぁ」

「はい?」

「よっぽどイイ女なんだね?四季がそんなに夢中になるなんて」

「へっ…?」

車を出しながら、海斗さんはただ前を見つめていて、ただ言っただけでもうこの話は終わったのかどうか分かんないから何も言えなかった。

私はイイ女なんかじゃない。

どういうわけか四季くんは私をすごく好きでいてくれるけれど、
それはもう私の人生の中の奇跡だ。

ずっと今みたいにいられる保証もないし…。

努力しても努力しても四季くんと同じくらいの素敵な人間にはなれないかもしれないけれど、
私は一日でも長く四季くんに好きでいてもらえるようにって毎日願っている。

海斗さんが車を路肩に停めた。

学園の近くで、いつだったか四季くんと皐月くんと一緒にアイスを食べた公園の脇だった。

「海斗さん?」

「ずっと一緒だったんだ」

「はい?」

「四季とはいとこだから当然だけど、皐月も幼稚園で四季と友達になってからは、家族みたいにいっつも四季の家にいてさ」

「はい」

「いつもは四季にベッタリのくせに、四季と喧嘩したり怒られたりすると俺にすがってくるんだ。そんな皐月がほっとけなくていつも目で追ってた」

「えっと…海斗さんって今までは…」

「今までって、恋愛のこと?恋愛対象は女性だったよ。だから皐月のことを弟や友達以上に見てることに気づいたときはすごく悩んだし、皐月を傷つけると思った」

「なんで皐月くんが傷つくって?」

「俺のことを慕ってくれてるって知ってたから。だからそんな感情を持ってることも、気持ち悪がられるだろうなってずっと隠してた。でも皐月は気づいてたんだよ」