先輩の理性、疼かせてもいいですか?

「私達は…フェロモンの結び付きだけじゃないですか…。細胞が抗えないから一緒にいるけど、先輩にとって本当に大切な人がいるのなら…」

「運命の始まりがコレだと嫌?」

「…え?」

「まず好きな人なんていなかったし、俺には普通の恋愛はムリなんだって諦めてた。でも無理矢理にでも“運命”だって決められた人に出逢えるのなら、それを恋だって信じるのはバカみたい?」

「求めてるのが体だけでも…?」

「セナはそうなの?」

「それは…」

はっきりと違うって言えるかどうか、今はまだ分からない。
どうしたって細胞は疼いてしまうから。

「確かにセナのそばにいると理性がおかしくなりそうだよ。最初は体だけを求めてた。それはたぶん嘘じゃない。でも触れ合ってセナを知っていくたびに心だって見えてくるよ。俺に向けてくれる眼差しを、可愛いセナの一面を…もっと知りたいって思ってもいい?」

「あっ…ああああのっ、全然その、むしろいいんですか?」

「セナこそいいの?ほんとは好きな人、いるんじゃないの?」

先輩が私を押し倒して、やさしく頬を撫でる。
肌がピリピリってして、
背中がゾクゾクと震え出す。

だから、本当は生涯内緒にしていようって決めていたのに、推しの眼差しに負けてあっさりと白状してしまった。

「私…本当はふたば先輩に会いたくて受験したんです…」

先輩がきょとんとした目で私を見た。
どうしよう…。ストーカーみたいで引かれちゃったかも。