先輩の理性、疼かせてもいいですか?

コンコンって生徒会室の扉をノックする。
他の教室と違って、扉も重厚な造りだ。

生徒会役員でもないのに通うなんて、変な感じがする。

ゆっくりと内側から開けられた扉から、ひょこって顔を出したお団子ヘアの女子の顔が、パァって笑顔になった。

「いらっしゃい!待ってたよ!」

「えぇっと…」

「沙原セナちゃんでしょ?入って、入って。全員、ふたば先輩から話は聞いてるから安心してね」

「はい…」

生徒会長席に座っているふたば先輩の他に、副会長さん、書記、会計、その他に二人の役員さん達がそれぞれ自己紹介をしてくれた。

出迎えてくれたのは、書記で、二年生の先輩だった。

「もーびっくり!純血種に出逢ったなんて。あ、うちにはふたば先輩以外、ヒートもプラスも居ないんだけどね?」

「あの…役員でもないのにココに出入りしていいんでしょうか…」

「いちいち探して回るの面倒だからね」

ふたば先輩が昨日よりは落ち着いた目をして私を見た。

私も昨日診察してもらったときに、純血種対策用の抑制剤を処方してもらったから、少しマシだった。

「あー、先輩がやーっとあの部屋を使えるなんて、ロマンチック!」

お団子の先輩がうっとりした目で宙を見つめている。

「ロマンチック、ですか?」

「そりゃそーよ。神様に選ばれた運命の相手だもん。素敵じゃない?」

「はぁ…」

「素敵なのは結構ですけど、時と場合は考えてくださいね?」

三年生の副会長、男子の先輩がふたば先輩を見て小さく息を吐いた。

う…。
やっぱ「そういうことする」っていうのは暗黙の了解なんだよね…。いたたまれない…。

「もー、副会長?そんなんじゃモテませんよ?あの部屋がようやく日の目をみることを喜びましょうよ!」

いやいやいや。
たぶん、お団子の先輩よりは副会長さんの反応がまともなんだと思う…。