その日のうちに主治医の診察を受けて、
私のカルテに記されている「純血種の有無」の欄に、ふたば先輩の情報が記載された。

翌日。

昨日、入学式早々ホームルームに出なかったことを弁解するために、診断書を担任の先生に提出した。

先生のご親戚にもヒートがいるみたいですんなりと理解してくれて助かった。

「セナ、マジで!?」

昨日のことをゆいちゃんに全部話した。
ゆいちゃんはヒートじゃないけれど、私のことは理解してくれていて、
しかもふたば先輩が純血種の相手だったことにすごく驚いていた。

「ほんとにびっくりしたよ…」

「じゃあこれからはふたば先輩とずっと一緒ってこと!?」

「ん…。今日も放課後、生徒会室に行くの…」

「えっ、やめてよ、想像しちゃうじゃん」

「ゆいちゃんっ!やめてよー!」

「あはは!じょーだんだって。でも、いいなぁ」

「いいって、なにが?」

「だって“あの”ふたば先輩だよ?容姿、頭脳は言うこと無し。おまけに羽田グループの御曹司。ただ付き合ってるってだけなら危ういけどさ、純血種ならもう一生一緒に居るしかないんだから。あんた、どんだけ羨ましい人生なのよ!?」