最強総長さまは元執事


うーん、貴方いつの間に来たの?

そして怖いわよ、表情(かお)


「やはり愛華様を1人にしてはいけませんでした。申し訳ありません。」

「え?別にいいわよ。それよりこの男たちどうにかしてくれる?」

「もちろんです。」

もう、流星ったら事あるごとに謝るんだから。そんなに謝るようなことじゃないのに。


そんなことを思う私の前で、チャラ男が2人揃って顔を青くしている。それはもうこの世の終わりのような表情(かお)だ。

「も、申し訳ありませんでした………っ!!!」
「まさか流星様のお連れだとは思わず……っ」

うーんやっぱり流星は様付けなのね?
さっきまでの態度はどこに……??手のひら返しすぎじゃない?
めちゃくちゃ怖がられてるし、一体なにをしたのあなたは。

「誰の許可を得て俺の名前を呼んでいる?」

「もっ!申し訳ありませんっ……!!」

おっとまだ魔王様が怒ってらっしゃったわ………。


「別に追い払うだけでいいわよ。」

「ですがこの害虫どもには身をもって分からせないといけまん。言葉だけで理解できる脳がないので。」

それ本人達の目の前で言っちゃう??
………しょうがないな。

「私を放ってその男達にかまうの……?それに私、周りの人たちに流星が悪いように見られるの嫌だわ。」

イタい。イタすぎるぞ私。穴があったら入りたい……!


「っ……、申し訳ありません。私の軽率な考えをどうかお許しください。私などの心配をしていただき、有難き幸せです。」

まあそんな私の心労と引き換えの効果はあったようで、流星はすぐに前言撤回してくれた。

ところで、心なしか顔が赤いけど大丈夫かしら…?

………はっ! まさか、私の言動が見てられないほどに酷かったとか…!? ダメージがすごい………。