エイプリルフールの告白



へーえ。
 

なんだか早口で言ってくれた、初めて知った先輩の一面。
 

知ってる事が一つ増えて、くすぐったい感じがした。


「……そ、そうなんですね」
 

曖昧な返事しか返せない。


「あ、えっと、ごめんね。聞いてほしかっただけで。引き止めてごめん」
 

怒っているか困っているかと思ったらしく、謝ってきた先輩。


「あ、い、いえ……」


「えっと、最後に名前聞いて良い?」
 

名前……?


「えっと、私2ーSの日野桃姫です。よろしくです……」
 

あ、よろしくですって変だったな……。
 

失敗した、自己紹介。
 

第一印象が肝心だって言うのに……って、第一印象はきっと、絡まれかけてた中学生って思ってるはず。


「そっか、日野さん!バイバイっ」
 

え、ひ、引かれてない……?
 

そのまま行っちゃった先輩。
 

ま、まあエイプリルフールに告白するのかは保留かな。


「桃姫、行こう」
 

よほど話に白熱してたらしい友達が言ってくる。
 

私はクールキャラで通してるから、ときめいたなんて、秘密にしとこう。
 

本当は私ちゃんと人を好きになるし、ときめくけど。
 

そんなこと言ったら引かれるよね……。
 

私は慌てて教室へ急いだ。