力を振り絞り、上りきる。
そして、信号を携帯をいじりながら待ち、体力温存する。
信号を渡り、軽い下り坂を下ると、学校の門が見えた。
携帯を鞄のポケットの中のポケットに厳重に保管して、門に走った。
「あ、桃姫」
「え、あわわわわわ!」
急に目の前の現れた大きな手に私は叫んで転びかける。
「あ、危ないっ!」
目の前の人物に支えられ、私は転ぶのを回避。
「あ、ありがとうございます」
誰だろう。
「桃姫、ごめん。びっくりさせちゃったね」
えっ⁉︎
そこには、学校のアイドル、勇気先輩が!
「せっ、先輩!」
「久しぶり。早いんだね」
「は、はい」
って、私、先輩に抱きかかえられてる⁉︎
「きゃーっ」
誰かが叫ぶ。
「あの、もう大丈夫です」
「そっか」
そう言って離してくれた先輩を見ながら、高鳴る心臓をおさえる。
高鳴っているのは、先輩が近いから、恥ずかしがってときめいているんだ。
「おはよう、桃姫」
先輩は、そんな私にむかって、綺麗な笑顔を見せてきた。
私は、もうときめきすぎて、一瞬記憶が飛んだ。



