「……おやすみなさい、秋道さん」

「うん。おやすみ茜ちゃん」



地獄のような時間が終わり、ようやく部屋に帰してもらえることになったのは、夜の19時頃。


おしおきとばかりに数時間絶え間なく秋道さんの執着に近い愛を注ぎ込まれ続け、心も体もヘトヘトだった。


肌を吸う強さがいつもより強くて、真っ赤な痕たちがヒリヒリと痛む。




「あ。茜ちゃん待って」

「はい?…んっ」



呼び止められ視線を向ければ

唇を押しあてられた感触とともにチクッと痺れる首筋。



「…一体いくつ痕つければ気が済むんですか」


「何個つけても足りないよ。本当ならお揃いのタトゥーを見えるところに彫りたいくらいだし」



「こことかね」と、秋道さんは私の喉元をつんとつついた。


タトゥーなんて、冗談じゃない。