病んだ心をつまびいて



「見てた。ずーっと見てたよ。仲睦まじく笑い合うふたりのこと」


「ぁ……」


「いやだねぇ。茜ちゃんは俺のなのに。他の男にしっぽ振るなんて、ありえないよね」


「……」


「ちなみにね、茜ちゃん。俺知ってるよ。せっかく消してあげた新山くんの連絡先。また交換したでしょ?」


「!」


「いけないね。悪い子だね。そして愚かだね。この俺がなーんにも知らないと思った?茜ちゃんのことは全部知ってるよ。誰よりも愛してるからね」




ごしごしと私の手を洗い続ける秋道さん。

つま先が震えはじめる。




「俺言ったよね?茜ちゃんのことは殺してでも手に入れるって」

「……」

「それか、茜ちゃんの周りの人間みーんな殺して、選択肢を俺だけにしちゃうって」

「……」

「ねぇ、茜ちゃん」

「……」

「どっちがいい?」



徐々に、私の手を擦る力が強まっていく。