「新山くん…話って?」



まさか告白???なんていう淡い願望に平手打ちをしながら口火を切ると、新山くんはほんのちょっとうつむいて言った。




「お前さ、なんでなにも言わずに連絡先消したの?」




ぎゅ…と掴まれる手に力が込められた。


どこか傷ついたようなまなざしにギクリとする。



秋道さんに消されてしまった新山くんの連絡先。
そのせいで、ここ最近いっさいやりとりができていなかった。



もう一度連絡先をきこう、だなんて
臆病で意気地無しな私ができるわけもなく…



やっぱり、新山くんも気づいていたんだ。




「声聞きたくて通話しようとお前の名前探したらどこにもなかった。俺の消したろ?」


「そ、それは…」


「なぁ、なんで?俺なにかしたか?」



背をかがめて顔を寄せられる。
どこか悲しげな表情に、心臓のあたりがチクンと痛む。