今日も今日とて愛が重い。
──振り向いてくれないのなら
──殺してでも手に入れる
「……はぁ」
秋道さんの部屋にお邪魔してから、一週間ほどが経った。
あのとき言われた言葉が、最近妙に頭の中によみがえってくる。
正直、ちょっとこわい。
秋道さんのとめどないアプローチをかわしながら、新山くん(願望)と一緒に恋をして笑い合っているであろう未来。
きっとそうなるに違いないはずなのに、何度も妄想したイメージが霞んで見えるようになった。
これは……なにかの兆候？
ほんのり様相を変えつつある秋道さんの言動に影響されてる？
正体なんてわからない、得体の知れない不安感が私の心をつつく。
もうとっくの昔に、秋道さんの粘着質な愛に囚われてしまっているのではないか。
なんて、ありもしない想像すら浮かんでしまった。
