「痕つけないで」
「おしおきだよ。おれを狂わそうとしたおしおき。いいから答えなよ。昨晩なにしてたの」
両手首を縫い付けられてしまってなにも抵抗できない。
ここでドタイプなゴリマッチョ風の
ヒーローが現れてくれたらいいのだけど、
そんなの夢物語。
「……通話してたんです」
「つうわ?」
ピタリと秋道さんの動きが止まる。
猜疑心に満ちたまなざし。
「通話って、誰と」
「…同じ体育祭実行委員の男子と…」
「名前は」
「に、新山くん…」
「どんな見た目、性格は」
「…そこまでききますか?」
「答えて。じゃないとこのまま茜ちゃんのこと抱くからね」
するりと服の中に手を入れられる。
冷たい手のひらは躊躇なく私の膨らみを包みこんだ。



