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月明かりの下を新山くんと歩く。
ひとりで帰れたんだけど、送らせろと言ってきかない過保護さんの押しに押し負け今に至る。
「うぬ……」
それにしてもだな。
出発してからずっとずっと隙間なく手を握られている。
んむむ。
照れてしまうのでわざとブンブン振ってみたりと誤魔化してみるけど、そんな私を見て愛おしげに笑う新山くんにまた照れてしまうという甘いループ。
「はぁ、帰したくねぇな……」
「ぬ!そろそろ落ち着こう!照れすぎて照れ死する!」
「やっぱ引き返さねぇ?テイクアウト希望」
「心臓がー!」
「いったん死んどいてくれよ。持ち帰ってから気絶するほど優しく食ってやるし」
「あーもうやめて!やめてくれー!」
耐えられないので手をほどいて走り出す。
しかし新山くんの長い脚にあっというまに追いつかれ、無事捕獲。
「新山くんて、けっこう私のこと好きだよね……」
「平石は案外冷めてるよな」
「なぬ!?そんなことないよ!」
「俺がどれだけおまえに惚れてんのか、1ミリも分かってねぇだろ?」
「うぐ……」
「なーんか俺ばっか好きじゃん。温度差つらいなー」
「ぐぬぬ……」
「はやくきちんとした彼氏になって、おまえの頭ん中ぜんぶ俺だけにしねぇと、そろそろ本気で監禁とか手ェ出しそうなんですけど」
ちらりと一瞥される。
つまりあれだ。
さっさといろんなことにケリをつけろと言っているのだ。



