離したといっても顔はしっかり近くて
「絶交なんてやだ、ゆるさない」
カプッと耳を噛まれた。
しなやかな指先は私の喉元を親指の腹ですりすり。
「どうしたらおれのこと好きになる?」
「そんなこときかれても」
「茜ちゃんてどんな男が好きなの?教えてくれたタイプの男、全員まとめて殺してやるからさ。そしたら茜ちゃんが好きになるやついなくなるでしょ」
「思考回路が物騒すぎません?」
ぜったいに教えないほうがいい。
この人ならやりかねない。
時に垣間見えるヤバさは、まちがいなく常人とは一線を画してる。
まぁ強いて言うなら、ゴリゴリマッチョの男くさい感じの人が好みだが。
「…茜ちゃん、ゴリラみたいなやつ好きそう」
「え」
びっくりした。
言い方はさておき、だいたい合ってる。
秋道さん、エスパー説。



