病んだ心をつまびいて




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もぐもぐと頬をふくらませる秋道さんをのんびりながめる。


結局ハンバーグを作ってしまったはいいものの、ほんと、なにしてんだろう。



「いやー、食べてみないと自分の空腹に気づけないもんだね。ありがとー茜ちゃん。とってもおいしくて幸せ」


「どーいたしまして」



愛情表現が偏っていれば食生活も偏っている。


作曲に才能をぜんぶ持っていかれた哀しい生き物だ。



「茜ちゃんと結婚できる男は幸せなんだろうなぁ」

「そりゃあ、私が全力で幸せにしますから」

「ま、その男はおれなんだけどね」



いいえ新山くんです。
なんて、へんな角が立つから言わないでおいた。


それから、食事を終えた秋道さんをお風呂にぶち込み、缶詰め状態だった体を清めてもらう。


「あ、出ていかないでね。全裸でも迎えに行くから」


と、浴室の中から大層迷惑な釘を刺されてしまい、大人しくお座布団の上で待機。


もはやお迎え全裸を仕向けてわいせつ罪として正式にお縄についてもらったほうが手っ取り早いのでは?と思いはじめてきた。