「とはいえ今の状態の新山を深掘るのは正直危険な気がするし、落ち着いたらまた話し合いなよ」
「そ、そうだね……」
「秋道サンも新山も、茜のまわりにいるやつらヤバすぎるから、きちんと気を張っとくよーに。ボイレコは常備ね!わたしもできるだけそばにいるから」
キメ顔仁奈にウインクをかまされる。
頼もしくてありがたい。
誰かひとりそばにいてくれるだけでぜんぜん違うもん。
お腹の底に渦巻く、あらわしきれない不安に向き合うのが怖くて、ぎゅっと目をつぶる。
暗闇の中に浮かぶ、新山くんの顔。
私を見つめる、仄暗さをたたえた黒い瞳。
だめだ、どうしたってこびりついて離れない。
へんなの。バカみたいに大好きなはずの人を、いまは必死に忘れようとしてる。
あーあ
「…………」
……こわい、こわい。かなしい、くやしい。
新山くん。



