「んー?変だねぇ。てっきり先生にでも住所聞いて茜ん家行ったのかと思ったけど」
「新山くんは、嘘をついてたってこと?」
「そーなるね。真意はわからんけどさ」
真意っていうか、そもそも、どうやって私の家に来たの?
仁奈が言うように先生に聞き出したのなら嘘をつかずそう言えばいい。
でもあえて、さらに具体的な隠蔽に走った。
「えーまさかアイツ、自力で茜の家特定したとか?」
「新山くんがそんなことするわけ……」
「あるでしょー。いまの新山キモいもん。念のためSNSとか確認したほーがいいかもね。その気になれば電柱ひとつで特定できちゃうんだから」
考えたくもなかった。
新山くんが、私のプライバシーを無視して土足で入り込んでくるところなんて。
硬派で弁えのある、そんな新山くんが好きだったのに。



